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武術秘伝書夢世界第七十五話 【無双流】
二刀兵法の元祖だと言う宮本武蔵の武術の源泉、父無二斎兵法の本質を門人秘伝書の中にて探求す

天下の剣豪の本質を明かすには武術そのものに尋ねるのがやはり一番だと言う話
宮本武蔵は謎の多い剣客である。出生地も確定しておらず、作州説と播州説の両説があり、それぞれの支持者が論争してきたが未だに決着がついているとは言い難い。もっとも最近の研究者はどういうわけか播州説をとる者が多く、中には同説を断定的に論じる者もある。しかしながら播州説系資料も問題だらけであり、まだまだ作州説も死んでしまっているわけではない。もっとも夢語人にとっては武蔵の出生地はさほどの重要事項ではなく、それよりも遥かに興味惹かれたのはやはり武蔵剣術の出自であった。現存資料から間違いなく言えることは出生地両説とに関わりはなく武蔵は作州の父(養父説が定説化しかかっているが、これも必ずしも断定できない)宮本無二斎から宮本家兵法の伝授を受けたと言うことである。出生地問題と兵法相伝の事項を混同して論じる者もあるが、作州説においても宮本家兵法の相伝は色々な条件下において十二分に可能なのである。
寧ろ問題なのは武蔵に相伝された宮本家兵法の本質であり、それが夢語人の最も知りたい部位でもあった。故にこそ夢語人は武術系秘伝書を徹底的に渉猟し、その本質を究明せんと図ったのである。
……今夜繙いた秘伝書に出会ったのはその様な探求過程の最中ではあったが、全く偶然の発見でもあった。慶長年間と言う発行年代の古さに驚きながら巻紐を解いてみると何と武蔵の父宮本無二斎の門人和介田卜斎の発行した剣術秘伝書であったわけである。そして実をいえば無二斎から三代目の荒木無人斎信家の二刀剣術絵目録を既にみていたので無二斎兵法が二刀剣法であったであろうことは大体想定出来ていたが、この二代目伝書は無人斎の師匠であり、正に両者の間隙を塞ぐそのものズバリの秘伝書であり、その意外な偶然に驚かされた。その後間もなく、荒木無人斎が発行した別の秘伝書まで検分する機会を得、それら一連の発見伝書と武蔵伝書や無二斎直筆伝書との比較解析によって宮本家兵法の本質を大体は把握できる様になってきた。宮本無二斎とは十手術の遣い手だと人は言うがその実は立派な剣術家であり、しかも二刀剣術の達人であり、當理流とは二刀剣法を主体とする流儀でどうもあったらしいと言う事……。そのことについては夢語人は折に触れて考証し、剣豪武蔵の武術の源泉の本質を明らかにしてきたのであり、時を経て現在の各研究者も夢語人が提出した新たな武蔵のイメージに大体は転化して来てくれたように思う。
ただ残念なのは夢語人の考証の上っ面のみを摂取して、やや歪んだ論を展開される者が多い事である。逆に當理流を二刀剣法流儀也と断定する者まで出てきたが、夢語人の考証はあくまで可能性を述べたのであって同論を断定しているわけでは必ずしもなく、その事は論文中に明記してきたはずである。ただ確実な事も勿論ある。武蔵は仮令二刀一流の創始者であったとしても、二刀剣法を独自に編み出したわけは断じてなく、その原典は無二斎兵法の二刀遣いにあったと言う事なのである。ただそれ以外の事は秘伝書の中に様々な可能性と無数の夢の世界がまだまだあるのであり、今夜は読者にもそれぞれの夢世界を構築し、少し遊んで行って頂きたいと思うのである。

●解題
慶長十三年に宮本無二斎(無二丞、無二之助などとも記載されるがややこしいので無二斎で統一する)の門人和介田卜斎正次が寒河江流二郎に発行した剣術目録伝書。和介田の門人に荒木無人斎信家があり、この者は二刀剣法絵目録を発行している。當理流伝書と荒木伝書の間に存在した秘伝書であり、本巻を通じて當理流の本質にまで迫る事が出来る。現存する當理流伝書の内容は二刀兵法であると言う事。ただだからといって當理流が二刀剣法オンリー流儀とは必ずしも言えない。他に一刀剣法を現す秘伝書も何処かに存在するかも知れないのだから。武蔵を通さない無二斎の門人で伝書が現存しているのは水田無右衛門と和介田のみであり、また二刀剣法目録を発行したのはこの和介田師範だけである。

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